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様々な女性に潜む欲望の物語 /『娼年』

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ブックオフのカウンターに平積みされていたので購入しました。

108円だったし、石田衣良さんの本を読んでみたいと思っていたので。

 

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著者について

 

 著者は第129回直木賞受賞作家である石田衣良さん。

 出身大学は未来都市っぽい図書館で有名な成蹊大学。

 代表作はドラマ化もして人気を博した『池袋ウエストゲートパーク』です。

 

 

あらすじ

 

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく...。

 

 

主人公が魅力的

 

このような一節があります。

 でも僕は真実も深部も見たくはない。表面を飾ろうとする気持ちだけで、僕にはどんな女性も魅力的に見えた。悪趣味でちぐはぐな衣装だと人をあざけることは、ほんとうは誰にもできないはずなのだ。この世界では誰もが、手近なボロ隠しをまとっている。黄金の心を持つ正しい人間だけ裸で歩けばいい。僕は裸が嫌だからボロを着る。

  

どんな人でもそれぞれコンプレックスを抱えて生きている。主人公はこのコンプレックスを隠そうとする気持ちだけで、どんな女性も魅力的だといいます。僕はこう言い切ることができる主人公こそ、魅力的な人間のように感じました...

 

 

女性を表現する美しさ

 

石田衣良さんが女性を表現する言葉は本当にきれいです。

 

三十代の女性の乳房を

張りは失われているけれど、指を刺したらどこまでも埋まっていきそうな際限のないやわらかさ

 七十代の女性の笑いを

四十代、二十代、十代、そして四つか五つの幼い女の子のはじらいをふくんだ/花びら

 と形容します。

 

 

まとめ

 

タイトルで嫌煙される方もいらっしゃるとは思いますが、本書は本当にきれいなお話です。読み終わった後、身近な人の新たな魅力を発見することができ、より愛おしく思えるかもしれません。

 

お近くの図書館や、書店でぜひ手にとってみてください。

 

 

娼年 (集英社文庫)

娼年 (集英社文庫)